金融リテラシーに関しての考察です
その中でも保険や共済という保障商品の必要性を正しく理解することの重要性について記載します。前段では投資の話もします。
日本人は貯金が大好き
日本の家計資産は世界的にも大きな金額となっています。しかしながらその内訳は現金が大半を占めており、日本人は貯金が大好きだなんて言われたりします。
金融リテラシーを義務教育とする英米と比べると資産運用の全部もしくは大半を貯金に傾斜してしまう日本人の金融リテラシーは低いともいわれています。
なぜでしょうか?
私はお金儲けを悪いことのように捉える日本人の美徳が、金融リテラシーを身につけることから遠ざけてしまっていると感じます。投資のような労働を伴わない利益はギャンブルと同じように泡銭といわれてしまうのが日本の社会です。
しかし、時代はマイナス金利!
貯金を行っているだけではお金は増えませんし、いずれ訪れるかもしれないハイパーインフレに対処することもできません。
公的年金だけでは老後のゆとりある生活を確保することができない現代社会においては、「お金を正しい方法で運用すること」「正しいローンの借り方」「財産を守れるような保険に加入すること」この3つが重要であると感じます。
このブログは投資の記事がメインです。通常であれば「お金を正しく運用すること」の重要性を書いていくのでしょうが、今日は「財産を守れるような保険に加入すること」をピックアップします。
投資の重要性について書いているブログは山ほどあります。保険も同様ですが、なぜ保険に入る必要性があり、どう取捨選択すべきかについて記入しているブログが少なかったので記事にします。
日本人は保険も大好き?
日本人は保険も大好きであるといわれます。世界的に見て日本人の保険の加入率や金額はかなり大きなものとなっています。
しかし、保障の必要性を正しく理解し、正しい内容で加入している日本人は10%もいないのではないでしょうか?
①内容を理解していないまま勧められたままに加入している人が多い
②日常生活で考えることが少なく、イメージしづらい
③保障内容が複雑でわからない
こんなところでしょうか。
では保険に加入する必要性ってあるのでしょうか?
答え!!間違いなくあります。
保険に加入すべき理由
なぜ、保険や共済に加入する必要性があるの??
一つ目の答えは十分なお金がないからです。
もし、数億円もお金を持っている資産家がいるならば、私は保険に加入する必要性はないと思います。
なぜならば入院するにしても死亡したにしても、金銭的に困る人間がいないからです。
一般的な収入の家庭は違います。病気になって入院すれば貯金を切り崩すし、働けないとなると収入がない。死んでしまったら家族が困るので死亡保障が必要です。
この考え方からすると、いまだに年功序列賃金が大半を占める日本社会においては、収入が高い年配の層より給料の低い若手こそ、保険へ加入する必要性が高いことになります。
病気になる確率は若いほど低くても、同じ病気になって入院した際に家計に与える打撃は若手ほどが深刻です。
これは死亡保障に関しても同様。
収入があり、貯蓄が十分にある年配と生活費を賄うので精一杯の若手では、若手のほうこそ十分な死亡保障に加入する必要性があるでしょう。
なぜ保険に加入する必要性があるの?
2つ目の答えは財産を守るためです。
これは生保分野より損保分野で考えたほうがわかりやすいでしょう。
たとえば車の保険は車で相手を死傷させてしまうと最悪のケースで数億円という賠償が発生します。対物事故であっても電車や積荷を積んだトラックとぶつかり数億円という賠償が発生することもあります。
そうなると、今まで積み重ねてきた財産も一回の事故ですべてを失うことになります。
そうならないために保険に加入するのです。それはすなわち自分の財産を守ることにつながります。
火災保険も同様です。
財産が集中しやすい家が火事になってしまうと一夜にして資産の大半を失い、生活再建が難しくなります。
そうならないために火災保険に加入するのです。
リスクが発生してしまう確率よりも発生してしまった際に自分の財産に与える影響が大きいものほど保険が必要であるといえるでしょう。
貯金で賄いきれないリスクにこそ保険が必要です。
若いから保険が必要ないという傾向がいまだにありますが、若いからこそ保険に加入すべきケースが多々見られます。
安心や安全という言葉が保険や共済と共に使われますが、財産が守られている状態になって初めて安心が出来る保障といえるのです。
保障の取捨選択
自分にとってこの保障はどんなリスクから財産を守ってくれるのかを考えることが重要です。
死亡保険・本来稼いでいくはずだった将来の資産を家族に残すため
入院保険・働けなくなることや入院費でかかる費用で財産を削られなようにするため
火災保険・資産が燃えてしまった際の生活再建の費用を念出するため
自動車保険・他人に対する賠償により自身の財産を失わないため
がん保険・高額な治療費により、財産を削られないようにするため
あらゆるリスクに備えてすべての保障に加入しようとすると、老後へお金を残すことができません。取捨選択が必要です。
以下の三つのポイントが重要になります。
①貯蓄で賄うことができるリスクは勇気を出して切り捨てる(その分貯金や投資に回す)
②発生してしまう確率は低くても、発生してしまうと財産を失う可能性のあるリスクには最低限加入する
③リスクが発生しても請求しなければお金は受け取れないため、自分が理解できない保障や特約には加入しない。(請求し忘れる保障はどぶに金を捨てているのと同じ)
最後に・・・
保険や共済も長年付き合っていく金融商品の1つといえるでしょう。
理解せず、必要な保障以上に加入しているのであれば、身の丈に合わせて削減し、投資に回しましょう!
また、必要な金額に加入していないのであれば、それは自分の財産が守られていない状態を示すことになります。最低限の保障に加入することは結果として投資資産を守ることにもつながります。
マイナス金利の時代においては個人年金保険が今後ますます注目を浴びる可能性もありますので注視していきたいと思います。
保険会社も上場する時代になりましたしね。